大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(あ)609 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人岡崎源一の上告趣意第一点について、

原判決は第一審判決はその科刑重きにすぎるとして破棄自判し、被告人の犯罪事

実である第一審判決判示第一の各所為及び第三の所為につき、いずれも刑法二五三

条(第三の所為については更に同六〇条をも適用)の業務上横領罪の規定を適用し

ていることは原判文に徴し明らかであるが、右第三の所為につき刑法二五三条を適

用した点は、法令の適用を誤つたものであり、所論判例に違反していること所論の

指摘するとおりである。しかし被告人にはこれと併合罪の関係にある右第一の業務

上横領の多数の犯行もあり、原判決はこれら業務上横領のうち犯情の最も重い罪の

刑に法定の加重をなした刑期範囲内において量刑処断していることも原判文上明白

であるから、右判例違反は判決に影響を及ぼさないこと明らかであり、判決破棄の

理由とならない。

同第二点について、

所論は量刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当らない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三九六条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

検察官 吉河光貞公判出席

昭和三五年六月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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